本日、政府の教育再生実行会議は大学入試センター試験を廃止し、新たに「
達成度テスト(仮称)」を創設する方針を固めました。
この「達成度テスト」は
"基礎"と"発展"の二段階に分けられ、高校在学中に複数回受験できるようになる模様です。
基礎レベルの特徴・用途は以下のとおりです。
『高校での学習達成度の把握』『推薦・AO入試の学力判定に利用』
発展レベルの特徴・用途は以下のとおりです。
『大学が求める学力判定に利用』『1点きざみではなく、レベルごとに段階表示』『大学受験での基礎資格的な利用』
今の段階では、各大学がどのようにこれらを利用するのかは不明ですが、一般受験では"発展レベル"を指定して受験させるのでしょうか。
そして、「レベル××以上で受験資格」などと決め、足切りに使うというのがイメージしやすいです。
複数回受験可能というのは、ありがたいシステムに思えますが、これだと私立と公立の間の差がはっきりと出てきます。
一般に中高一貫の私立高校では、高校2年生の間に受験での範囲が終了し、高校3年生では受験勉強を行います。
ですが、公立高校では、受験ギリギリまで範囲が終わらない学校も多く存在します。
試験の出来不出来がある程度は確率に左右されるとして、複数回受験可能とすると、回数を多く受けられる私立高校の生徒の方が有利になるはずです。
こうなると格差の固定を呼んでしまう可能性が高くなりますから、それをいかにして回避するか、しっかりとした制度設計が必要でしょう。
また、平行して大学の出口での改革も必要でしょう。
特に文系では、大学を卒業しさえすればOKという状態で、在学中に何を学んだのかを評価してくれる企業は少ないのです。
本来自由競争であるべきところに、政府が介入するのは好ましくありませんが、もう少し健康な状態にするためにも、口を出すべきでしょう。
今日はこれで終わりです。
また続報などが入りましたら、ここで取り上げたいと思います。
その際はまたよろしくお願いいたします。
それでは。
posted by ナンバー・ゼロ at 16:33| 神奈川 ☁|
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