神奈川県入試の公民は、地理や歴史に比べると得点しやすい単元です。
特に政治分野は『三権分立』と『人権』が頻出で、対策を立てやすい分野です。
経済分野では『需要と供給』や『為替』など、数学的素養を含み若干理解が難しい単元もありますが、深い問題はまず出ないので、基本の理解でほぼ満点を取れます。
毎年一問は時事問題が出てきますので、そこで失点しないように対策を立てるべきです。
このブログでも時事問題を公開していますが、それでも不安な受験生は中学受験用の時事問題集を使いましょう。
面接の時のネタにも出来るかもしれません。
なお、これまで同様に公民でも、受験生が手こずりそうな問題を抜粋して掲載します。
これ以外の問題の解説は、左記メールアドレスまでお問合せください。問5【公民-政治分野】
(ア-@)
基本的人権についての問題です。
一気に答えを見つけるのは難しいかもしれませんが、消去法で解けるはずです。
ここでは、『自由権』の中で「生命・身体の自由」と「精神の自由」を区別しておく必要があります。
基本的人権では、それぞれの具体的内容を言えるようにしておくべきです。
国際機関の名称と働きについての問題です。
「ILO」が少し難しかったかもしれませんが、「UNICEF」と「UNESCO」の違いは重要なので必ずおさえておきましょう。
心掛けることとしては、略称だけではなく正式名称もセットで覚えることです。
例えば、「WTO=世界貿易機関」と頭に入っていれば、WTOが何をする機関なのかはすぐに分かります。
これも教科書にあるものを自分の手でまとめてみるといいでしょう。
これが今年の時事問題といえるかもしれません。
2009年9月の消費者庁発足を知らなかった受験生もいるかもしれませんが、選択肢の作り方が易しいので、大して迷わなかったのではないかと思います。
(ア)
為替についての問題です。
昨今、「アベノミクスで円安」と新聞もニュースも大きく取り上げていますので、受験生は準備をしていけたのではないかと思います。
為替と貿易の関係は若干難しい理論ではありますので、実際に数字を設定してシミュレーションしてみると理解しやすいでしょう。
覚えておかなくても、自分で数字を動かして確認できれば問題を解くことが出来ます。
中央銀行の働きについての問題です。
これは教科書通りの問題ですので、みなさん点を取れたのではないかと思います。
「銀行の銀行」「政府の銀行」「発券銀行」などの語句でおさえておけば問題ないです。
累進課税についての説明です。
これと似た問題が全県模試などでも出題されていましたので、解いたことのある受験生は有利だったでしょう。
また、現在消費税増税が間近に迫っていますので、その周りの語句に関しては意味を再確認しておくべきです。
基本的人権についての問題です。
あまりにも基本的すぎて面食らってしまうかもしれません。
記述でも出ますので、「生存権」は憲法での条数とその文言を言えるようにしておきましょう。
全体を通して言えるのは、「変わっていないように見えて、選択肢が厳しくなっている」ということです。
今までは、曖昧な理解や知識でも、選択肢の甘さに助けられて、点を取れていました。
ですが、今後高得点を取るためには、よりしっかりした理解や知識が必要になります。
過去問を解くときにその作業を繰り返していけば、自然と力が付いていくでしょう。
魔法のような方法はありませんので、地道に取り組みましょう。